昨日、ツイッターで『遊園地・テーマパークにおける 新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン』というものがあることを知りました。
(※現在、見られなくなっています。)
このような業界のものが表に出るのが良いのか悪いのか分かりませんが、これを読むと、感染症予防のための【新しい生活様式】をテーマパーク用に流し込んだものだということが理解できます。
ゲストにとって一番気になるのはパーク再開後のアトラクションなどの運営方法です。
それらについて書きたいのですが、今日はその前に、ガイドラインを作った方たちの理想と現実を見たように感じたこと、そして、新型コロナウイルスの感染予防という観点から設定される新しい生活様式について、少し前から気になっていたことを書いてみようと思います。
どちらも新型コロナウイルス感染予防という観点から考えるとリンクするものです。
遊園地・テーマパークにおける 新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインにはたくさんの提言が書かれていますが、1ページ目の真ん中あたりに、こんな表記があります。
本ガイドラインは、感染をゼロにできるものではなく、感染リスクを低下させるためのものである。
考えうる取り組みをしても、感染を100%防ぐことはできないと書かれているのです。
感染拡大は防ぎたい、でも限界があるということを最初に伝えたうえで、アトラクションや食事についてのガイドラインが書かれています。
感染を確実に防止するのが理想だけど、実際には無理。
取りようによっては責任逃れとも言えますが、これが現実です。
そもそも、このガイドラインはゲストが見るものでは無いと思います。
しかし、インターネットで誰もが見られるようになっている理由は、ゲストにも感染症予防意識がなければ、感染リスクが上がってしまうのだと、この一文で警告しているように思うんです。
このガイドラインはテーマパーク・遊園地に対して作られたものですが、今回の新型コロナは、パークだけの努力ではどうしようもありません。
最低限、パークが示すことをキチンと行うことがゲストの最低限のマナーであり責任だと感じています。
ゲストの責任ついでに、このガイドラインには載っていないのですが、テーマパークを訪れる方、特に子供さんに伝えてほしいことが一つあるんです。
ウイルスや疫学の専門家でもないワタシの個人的な意見になるんですが、接触感染についてです。
今日、紹介しているガイドラインにも、以下のような一文があります。
リスク評価
施設管理・運営者は、新型コロナウイルスの主な感染経路である①接触感染、②飛沫感染のそれぞれについて、従業員や来場者等の動線や接触等を考慮した各施設の種 類や特性を考慮したリスク評価を行い、そのリスクに応じた対策を検討する
このように、接触感染のリスクについて触れられています。
このガイドラインとは別に、厚生労働省が【新しい生活様式】という定義を作り公表しています。
この中に、一人ひとりの基本的感染対策という項目があります。
感染防止の3つの基本
- 身体的距離の確保
- マスクの着用
- 手洗い
具体的には以下のようなことを行うよう勧めています。
- 人との間隔は、できるだけ2m(最低1m)空ける。
- 遊びにいくなら屋内より屋外を選ぶ。
- 会話をする際は、可能な限り真正面を避ける。
- 外出時、屋内にいるときや会話をするときは、症状がなくてもマスクを着用。
- 家に帰ったらまず手や顔を洗う。できるだけすぐに着替える、シャワーを浴びる。
- 手洗いは30秒程度かけて水と石けんで丁寧に洗う(手指消毒薬の使用も可)。
この中で接触感染について書かれているのは、【人との間隔は、できるだけ2m(最低1m)空ける】という項目です。
接触感染は、人との距離を空ける事で防げると考えがちです。
しかし、【接触感染でもっと多いのは自分の手で目、鼻、口を触ること】というウイルスの専門家の話があります。
なぜ厚労省提案の新しい生活様式の中に【目・口・鼻を触らない】という基本的な事が書かれていないのか不思議なんです。
特に子供は、あちこち触った手で顔を触ることが頻繁にあります。これは大人でも同じですよね。
例えば。
エスカレーターに乗って手すりを持った。
エスカレーターを降りてから鼻がムズムズするので触った。
こんなことは普通にあるはずです。
新型コロナウイルスは、こんなことで感染してしまう恐れがあるのです。
緊急事態宣言が出ている間、日本人は政府の言いつけをよく聞いて、外出しないことを守っていました。
言い換えると、国が制定したものをしっかり守る国民性があるとも言えます。
このことから、新しい生活様式に、人との距離を空けるとともに、手で目・口・鼻を触らないと付け加えると、ずいぶん感染を防げるのではないかと思っています。
テーマパークは老若男女問わず遊びに来ます。
若い人は症状が出にくいと言われているので、意図せず感染したり、感染させてしまう恐れがあります。
感染拡大を防ぎつつ経済を動かすと、必然的に人が外出することになります。
そうなると怖いのが第二波や第三波。
その波が来たとき、出来るだけ波を小さくする秘訣の一つが、個々が行う日々の積み重ねだと思うのです。
政府提言の新しい生活様式【手で目・口・鼻を触らない】と載った場合、それを周到する形でテーマパークのキャラクターたちが注意喚起をしてくれると、自衛策として守る人が格段に増えるはずです。
こんなことを、遊園地・テーマパークにおける 新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインと新しい生活様式を見比べながら感じたのでした。
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